長寿地域として知られるエリアを追ったNetflixのドキュメンタリー番組『100歳まで生きる: ブルーゾーンの秘密』は、世界中で大きな反響を呼んだ。沖縄やサルデーニャ島といった地域の住民が、日常的に新鮮な魚を口にし、健やかな老後を送る姿は記憶に新しい。だが、現代の海洋環境と、かつてのブルーゾーンを取り巻く自然条件は大きく異なる。
長寿研究の第一人者であるハーバード大学医学大学院のデビッド・A・シンクレア教授らは、遺伝子や後天的なエピジェネティクス変化が寿命を大きく左右することを明かしてきた。サーチュイン遺伝子の活性化や細胞の若返りメカニズムが注目を集める一方で、日常的な「特定食材の過剰」が細胞に及ぼすストレスへの警戒感も高まっている。健康によいとされる食材であっても、過度に依存すれば生物学的な代謝バランスは容易に崩れてしまう。