陶芸家の有名人徹底解剖!人間国宝の巨匠から芸能人の現在と真の評価

陶芸家の有名人徹底解剖!人間国宝の巨匠から芸能人の現在と真の評価

今注目を集めている 陶芸家の有名人徹底解剖!人間国宝の巨匠から芸能人の現在と真の評価について、多角的な視点をご紹介しています。

芸能人の陶芸進出を語る上で避けて通れないのが、日本の近代陶芸史における「異能の巨人」たちの足跡です。歴史上の有名陶芸家の中でも、特に特異な存在感を放ち続けるのが北大路魯山人です。

美食倶楽部「星岡茶寮」を主宰し、「器は料理の着物である」という不朽の名言を遺した魯山人は、本来は書家・篆刻家であり、いわば門外漢から陶芸の世界へ乗り込んだ人物でした。京都の宮川香山や備前、志野の古窯を訪ね歩き、陶工たちに自らの美意識を容赦なく叩き込んで作らせた北大路魯山人の作品群(織部あざみ文扁壺、椿鉢、黒織部茶碗など)は、従来の職人の技術至上主義を打ち砕く破格の芸術性を備えていました。門閥や徒弟制度の外側から陶芸界を震撼させた魯山人の生き様は、現代のマルチクリエイターや異分野出身者が陶芸に挑む際の原点にして最高峰のモデルケースと言えます。

一方で、伝統の美を極限まで純化させ、国の重要無形文化財保持者として認定された人間国宝の陶芸家たちの系譜は、日本工芸の屋台骨を形成しています。

  • 濱田庄司(益子焼):イギリスの陶芸家バーナード・リーチと共に民藝運動を牽引。「京都で道を見つけ、英国で始まり、沖縄で学び、益子で育った」と語り、釉薬を大胆に流し掛けした大鉢など、無名の職人が生み出す実用美を芸術の高みへと昇華させました。
  • 荒川豊蔵(美濃焼):美濃の古窯跡で志野の陶片を発見し、それまで瀬戸で焼かれたと誤認されていた志野・瀬戸黒の原点を証明。自ら茅葺きの工房で桃山陶の復興に生涯を捧げました。
  • 十四代酒井田柿右衛門(有田焼):濁手(にごしで)と呼ばれる乳白色の素地に、計算し尽くされた余白を活かして赤絵を施す柿右衛門様式を現代に継承・発展させました。
  • 中島宏(青磁):「中島青磁」と称される澄み切った青の世界を極め、土と釉薬の収縮差から生まれる貫入の美を極限まで追求しました。

特に栃木県の益子町は、濱田庄司の定住以降、益子焼の有名作家を数多く輩出する陶芸の聖地となりました。型にはまらない自由な作風を許容する風土が根付いており、伝統的な民藝の思想を受け継ぎながらも、現代的なインテリアに調和するオブジェや器を生み出す作家たちが今なお世界中から集まっています。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。