Q1:年末調整で「16歳未満の扶養親族」の欄を空欄のまま提出してしまいました。所得税には影響がないと聞きましたが、放置しても大丈夫ですか?
A1:絶対に放置してはいけません。所得税の納税額自体は変わりませんが、自治体へ送られる課税データから子どもの扶養情報が抜け落ちるため、住民税非課税世帯の判定から外れたり、翌年度の保育料や自治体の各種助成金・就学支援金の判定で高ランクの負担区分に設定されてしまう実害が発生します。速やかに勤務先の人事担当者に申し出て修正するか、年明けに居住地の自治体窓口で住民税の修正申告を行ってください。
Q2:共働きの夫婦です。16歳未満の子どもが2人いる場合、夫と妻で1人ずつ分けて申告することは可能ですか?
A2:税法上、夫婦で扶養親族を分担して申告することは完全に合法であり認められています。ただし、健康保険証(社会保険)の被扶養者認定は原則として「年収の高い方の親」に統一することが通達で定められているため、税務上の扶養と社会保険の扶養がズレることになります。妻側の年収が100万円台前半で、子どもの扶養を付けることで妻の住民税が非課税になるような特段のケースを除き、基本的には主たる生計維持者(年収の高い親)にまとめて申告するほうが事務手続き上もスムーズです。
Q3:国会などで議論されている「年少扶養控除の復活」は、2026年以降に実現する可能性はありますか?
A3:現時点において、近い将来に年少扶養控除が完全復活する可能性は極めて低いと言わざるを得ません。復活に伴う年間1兆円超の財源確保の目処が立っていないことに加え、2026年10月から児童手当が高校生まで延長され所得制限も撤廃されたため、政府・与党は「給付で手当て済み」という立場を堅持しているためです。現段階では控除の復活を期待するよりも、現行の児童手当を確実に受給しつつ、高校生扶養控除の見直し動向を注視することが現実的なアプローチです。