順調にキャリアを積み重ねていた平良を襲った最大の悲劇が、2026年シーズンの開幕直後に発生した右肘の重傷でした。同年6月に決断したトミージョン手術(右肘内側側副靭帯再建術)は、復帰まで通常1年以上のリハビリを要する大手術です。一時的に育成契約への移行を余儀なくされるなど、選手生命の危機に直面しました。
当時のリハビリ期間について、担当トレーナーや現場関係者は「黙々と基礎トレーニングを積み重ね、下半身の使い方と投球フォームの力学的ロスを徹底的に見直していた」と証言しています。この孤独なリハビリが、平良の投球術に新たな進化をもたらしました。
2026年春の支配下復帰以降、平良の生命線であるシンカーはさらに凄みを増しています。打者の手元で鋭く落ちる軌道に加え、カットボールやスライダーとのコンビネーションが緻密化。球速は140キロ前後でありながら、打者に的を絞らせず内野ゴロの山を築くピッチングスタイルは、セイバーメトリクス的にも極めて高い奪ゴロ率(GB%)を記録しています。