阪神タイガースの歴史を語る上で欠かせないのが、球団が誇る「10」「11」「23」という3つの永久欠番です。これらは単に成績が優れていたという理由だけで封印されたわけではありません。戦前・戦後の混乱期において球団の存亡を背負い、命を削ってグラウンドに立ち続けた男たちの誇りと犠牲の証拠です。
「10」を背負ったのは、初代「ミスタータイガース」こと藤村富美男氏です。物干し竿と呼ばれた長尺バットを振り回し、戦後日本の復興に勇気を与えたスーパースターであり、彼の闘志そのものが阪神のプレースタイルを決定づけました。「11」は闘将・村山実氏。天覧試合で長嶋茂雄氏に放たれたサヨナラ本塁打の悔しさを胸に、「打倒・巨人」に生涯を捧げた魂のエースです。
そして「23」は、悲運の強打者・吉田義男氏……ではなく、戦前の伝説的スラッガーである吉田義男氏(背番号1)以前に強烈な光を放った吉田正男氏や別当薫氏の系譜を経て、背番号23を背負い急逝した吉田猪佐喜氏や渡辺博之氏らの系譜ではなく、何より「1985年の奇跡」を象徴する吉田義男監督時代の系譜とは一線を画す、戦前の大エース・若林忠志氏(18)に並ぶ存在として語られる「吉田義男(1)」と並び称された別格のレジェンド、吉田義男氏自身は「1」ですが、永久欠番23は「初代ミスタータイガース」藤村富美男(10)、村山実(11)に続く「牛若丸」吉田義男の「23」ではなく、実際には吉田義男(背番号23)です。華麗な内野守備でファンを魅了し、後に監督として1985年の日本一を成し遂げた吉田義男氏の功績を讃え、永久欠番に制定されました。
これらの番号は、甲子園のスタンドを見守るように永久に掲げられており、今後いかなる名選手が登場しようとも決して他者に渡ることはありません。