一方で深刻なのが、サロンから帰宅した数日後に「細かいフケが肩に積もる」「頭皮全体がかゆくてたまらない」といった施術後のトラブルです。美容院の施術プロセスには、頭皮環境を一変させるいくつかの要因が潜んでいます。
第1の原因は、ヘアカラーやブリーチによる薬剤のアルカリ残留とバリア機能の破壊です。カラー剤に含まれるアルカリ剤や過酸化水素、ジアミン染料は、毛髪のキューティクルを開くだけでなく、頭皮の最外層にある角質層に強い化学的ストレスを与えます。これにより角質細胞が急激に壊死・剥離し、施術後2〜3日をピークに大量の乾燥フケが発生します。
第2の原因は、サロン専用シャンプーの強力な洗浄力と水圧による皮脂の過剰脱脂です。プロの手による念入りなバックシャンプーは爽快感がある一方、乾燥肌やアトピー素因を持つ頭皮にとっては、必要な皮脂膜まで根こそぎ洗い流してしまう刃となります。
第3の原因は、意外にも多いシャンプーやトリートメントの洗い残しです。襟足(ネープ)や耳の後ろ、つむじ周辺はすすぎが不十分になりやすく、残留した界面活性剤やシリコン成分が酸化して頭皮を刺激し、接触皮膚炎を誘発します。
第4の原因として、ドライヤーの高熱風や強いブラッシングによる物理的摩擦熱が挙げられます。サロン仕様の高出力ドライヤーで頭皮を一気に乾かす際、至近距離から熱風が当たり続けると、角質内の水分保持能力が一気に失われ、パラパラとしたフケが引き起こされます。