なぜ従来のコワーキングスペースではなく、生活機能を組み込んだ拠点が支持されるのか。答えは「コミュニケーションの深さ」にある。一般的なシェアオフィスでは、利用者はヘッドフォンを耳に差し、キーボードを叩くだけで一日を終える。会話はほとんど生まれない。
一方、滞在型やコミュニティ型の施設では、共同キッチンでのランチ作りや夕方のサウナセッションといった非公式な時間が用意されている。そこで交わされる他愛のない雑談から、大手IT企業と地元農家による共同プロジェクトや、地域課題を解決するスタートアップが日常的に立ち上がっているのだ。仕事とプライベートを無理に切り離すのではなく、心地よく編み込む。このライフスタイルそのものが、新しい経済の苗床になっている。