子供から大人まで世代を超えて愛されるアイテムだけに、マーチャンダイジングの歴史も多岐にわたります。1990年代の放送初期には、バンダイから子供向けのコナン蝶ネクタイおもちゃ(録音再生・簡易ピッチモジュレーション機能付き)が発売され、当時の小学生の間で爆発的なヒットを記録しました。
現在ファンの間で最も注目されているのが、BANDAI SPIRITSのハイエンドブランド「PROPLICA」シリーズや、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の「名探偵コナン・ワールド」で定期的に展開される限定グッズです。
公式グッズ販売情報を精査すると、大人の鑑賞に耐えうる1/1スケールモデルは、プレミアムバンダイ等の受注生産枠やイベント限定で販売されることが多く、中古ホビー市場では定価の約1.5倍から2倍の高値で取引されるケースも珍しくありません。布地の質感や裏面ダイヤルのクリック感、劇中のセリフを忠実に再生するサウンドギミックは極めて洗練されています。
一方で、メイカーズコミュニティやコスプレ界隈では蝶ネクタイ型変声機の作り方に関する情報交換が活発です。近年の自作トレンドは、オープンソースの小型マイコンボード(Seeed Studio XIAOやRaspberry Pi Pico)に小型DSPチップを組み合わせ、3Dプリンターで出力した裏面パーツを赤い布製リボンに接着する手法が主流です。しかし、工作キットを組み上げても「声の高さを変える」程度にとどまり、劇中のように「小五郎の声そのものになる」ハードルは依然として高いのが実情です。