『Jump』が音楽史に残るマスターピースとなった最大の要因は、一度聴いたら忘れられない象徴的なイントロにあります。このJumpのイントロのシンセリフを奏でているシンセサイザーの機材は、当時最高峰のアナログポリフォニックシンセサイザーであった「Oberheim(オーバーハイム) OB-Xa」です。
太く煌びやかで、金管楽器を思わせるブラスサウンドのプリセットをエディ独自のエディットで研ぎ澄ませた音色は、80年代サウンドの象徴となりました。C、F、Gという極めてシンプルなコード進行を基調としながらも、シンコペーションを効かせたリズミカルなボイシングが圧倒的なドライヴ感を生み出しています。
また、キーボード主体の楽曲でありながら、中盤に配置されたギターソロはエディの天才的なフレージングが凝縮された名演です。JumpのギターソロをTAB譜で分析すると、前半はメロディアスなチョーキングと流麗なレガート奏法で歌い上げ、後半にかけてエディの代名詞であるライトハンド(タッピング)奏法とダイナミックなアーミングで一気にクライマックスへと駆け上がる緻密な構成が施されています。鍵盤とギターという異なる楽器を完全に調和させたこの構成美は、今なお多くの楽器プレイヤーの研究対象となっています。