草壁メイというキャラクターが30年以上にわたり愛され続ける背景には、「となりのトトロめいちゃん声優」を担当した坂本千夏氏の圧倒的な演技力があります。
宮崎駿監督はメイの造形にあたり、「作られたアニメ的な子どもではなく、本物の4歳児の生態」を描くことに徹底してこだわりました。坂本千夏氏は、感情の起伏が激しく、泣き叫んだ直後にケロッと笑い出す幼児特有のエネルギーや、「トウモロコシ」を「とうもころし」、「オタマジャクシ」を「おたまじゃあし」と言い間違える舌足らずな発音を自然体で見事に表現しました。
アフレコ現場での息遣いや、メイが走る際の「ドタドタ」とした重量感のある足音の演技は、キャラクターに血を通わせ、画面からあふれんばかりの生命力を生み出しています。メイの生命力があまりに眩しいからこそ、都市伝説のような暗い影の噂がギャップとして一人歩きしてしまったとも言えます。