ジンバックのレシピを調べる際、ネット上や専門書によって「レモン果汁」と書かれているものと「ライム果汁」と書かれているものが混在しており、混乱を招くケースが多々あります。
結論から申し上げますと、国際的な標準規格としては「レモン」が王道であり、ライムを使用しても決して間違いではありません。歴史的背景と現代のBARシーンにおける使い分けには、以下のような理由があります。
伝統的なカクテル分類において、イギリス発祥の「ロンドンバック」は伝統的にレモン果汁を用いて発展してきました。ジュニパーベリーを中心とするジンの繊細な柑橘様アロマには、レモンの持つ明るくストレートな酸味がもっとも調和しやすいとされているためです。
一方で、近年のカジュアルバーや居酒屋の現場では、モスコミュールやジントニックとオペレーションを統一する目的、あるいはライム特有のほろ苦いピール感をアクセントにする目的でライムが採用される事例が増加しています。自宅で作る際も、シャープでキリッとした清涼感を求めるならレモン、ビターで奥行きのあるエキゾチックさを求めるならライムと、好みに応じて選ぶのが最も合理的です。