大手レシピサイトやSNS(X、旧Twitter)、知恵袋などの投稿を分析すると、もうかさめに対する消費者の評価は明確な二極化を見せています。「安いから買ってみたが、台所中がツンとする臭いに包まれて家族に不評だった」という失敗談がある一方で、「チキンナゲットと思って食べた子供がおかわりを連発した」「鶏肉より柔らかくて骨がないから高齢の親にも大好評」といった熱烈な支持の声が溢れています。
水産庁や全国屈指の水揚げ港である宮城県気仙沼市の水産加工関係者に取材すると、この地域ならではの深い歴史が浮かび上がってきます。三陸沖で獲れるモウカザメ(標準和名:ネズミザメ)は、江戸時代から気仙沼 もうかさめ 郷土料理の中核を担ってきました。気仙沼では高級食材であるフカヒレの副産物として身を扱うのではなく、新鮮な状態で水揚げされたサメ肉を「フカの身」と呼び、煮付けや唐揚げ、すり身として日常的に消費してきた伝統があります。
現地で愛され続ける理由は、適切な血抜きと氷冷管理が徹底されているため、アンモニア臭とは無縁の「極上の白身肉」として流通しているからです。スーパーの店頭でパックを選ぶ際は、「ドリップが出ていないもの」「断面が濁りのない鮮やかなピンク色をしているもの」を選ぶことが、現場目線における最大の成功法則です。