どんなに正論であっても、上司を大衆の面前で土下座させ、組織のルールを逸脱して暴き立てる行為は、経営陣から見れば「コントロール不能な危険分子」でしかありません。もし半沢をそのまま本店の要職に据え置けば、他の行員たちに「ルールを破っても結果を出せば許される」という誤ったメッセージを与えてしまうことになります。
組織の秩序と規律を維持するためには、たとえ功労者であっても、一線を越えた者には相応のペナルティを与えなければならない。これが、大企業の論理です。半沢の出向は、彼自身の身を守るためであると同時に、銀行という巨大組織のプライドと秩序を守るための防衛策でもあったと言えます。