朝日新聞の慰安婦問題とは何だったのか?吉田証言撤回の真相と現在

朝日新聞の慰安婦問題とは何だったのか?吉田証言撤回の真相と現在

朝日新聞の慰安婦問題とは何だったのか?吉田証言撤回の真相と現在についての疑問解決ガイドをご紹介します。

吉田証言と並び、報道の火種となったのが元ソウル特派員の植村隆記者による記事でした。1991年8月11日付朝刊で掲載された「元朝鮮人従軍慰安婦 戦後半世紀重い口開く」というスクープ記事は、のちに実名で名乗り出る金学順(キム・ハクスン)氏の肉声をいち早く伝えたものです。

問題視されたのは、同記事において金氏を「『女子挺身隊』の名で戦場に連行され、慰安婦にされた」と記述した点でした。「女子挺身隊」は戦時下の勤労動員制度であり、軍の性的な要求に応じる慰安婦とは制度上明確に区別されます。植村記者は当時、金氏が起こした訴訟の訴状に「親に身売りされた」旨の記述があった事実を把握していながら、記事中では「女子挺身隊として連行された」という構図のみを強調しました。

この「挺身隊=強制連行された慰安婦」という混同は韓国内に瞬く間に定着し、対日追及の強力なスローガン「挺対協(現・正義記憶連帯)」の結成へと直結しました。公権力による計画的な拉致・連行というイメージが一人歩きを始め、日韓間の歴史問題は外交交渉で解決が極めて困難な泥沼の対立構造へと突入していったのです。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。