3月11日の天気と震災寒波の真相|被災地を襲った雪と気温記録の全貌

3月11日の天気と震災寒波の真相|被災地を襲った雪と気温記録の全貌

3月11日の天気と震災寒波の真相|被災地を襲った雪と気温記録の全貌に関する主要なデータを丁寧に解説いたします。

東日本大震災が発生した午後2時46分、東北地方の広い範囲は薄日が差す曇り空でした。しかし、そのわずか数時間後、被災地は急速に氷点下の極寒へと沈み、猛吹雪が吹き荒れました。この急激な天候悪化をもたらした元凶は、日本列島を足早に駆け抜けた低気圧と、その背後に控えていた上空5000メートル付近でマイナス30℃以下という真冬並みの強烈な寒気団です。

気象庁が公表している過去の天気図を分析すると、震災当時の気圧配置は典型的な「西高東低」の冬型へと急速にシフトしていました。3月11日午前中に本州の東海上へ抜けた低気圧がオホーツク海付近で猛烈に発達。これにより等圧線が縦縞を描く冬型の気圧配置が完成し、シベリア方面から冷たい季節風が日本海を経由して東北地方へ一気に流れ込んだのです。

日本海を渡る際に水蒸気を蓄えた寒気は、奥羽山脈にぶつかって雪雲を発達させました。通常であれば山脈で雪を落とし、太平洋側は乾いた晴天になるケースが多いものの、この日は寒気の勢力が桁違いに強く、発達した雪雲が山を越えて太平洋沿岸部まで容赦なく雪崩れ込みました。これが、3月11日雪が降った理由の気象力学的な真相です。津波によって街が破壊され、海沿いに遮る建物が消失した沿岸部には、容赦ない冷風と吹雪が直接吹き付けるという最悪の環境が生み出されました。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。