柳川の魅力を語る上で、外すことのできない象徴が「川下り(お堀めぐり)」「うなぎのせいろ蒸し」「柳川藩主立花邸 御花」の3要素です。この3つを体験せずして柳川の真価に触れることはできません。
まず体験すべきは、掘割をゆっくりと進むどんこ舟の川下りです。全長約4km、約60分〜70分に及ぶ水上の旅では、船頭が1本の竹竿で見事に舵を取り、情緒あふれる舟歌や歴史解説を披露します。江戸時代に城を防御するために巡らされた掘割は、現在も生活用水や景観保全の動脈として機能しており、水上から見上げる白壁の土蔵や並木道は格別の風情を醸し出しています。
水上散策の後に味わうべきが、柳川発祥の名物料理うなぎのせいろ蒸しです。一般的な鰻重や蒲焼きとは異なり、秘伝のタレをまぶしたご飯の上に香ばしく焼き上げた蒲焼きと錦糸卵を乗せ、せいろごと蒸し上げます。蒸すことで鰻の脂と旨味がご飯の芯まで均一に染み渡り、最後まで熱々のふっくらとした食感を楽しめるのが最大の特徴です。
そして歴史探訪のハイライトとなるのが、国指定名勝柳川藩主立花邸 御花です。旧柳川藩主立花家の別邸として整備されたこの場所は、明治期に建てられた優美な洋館(西洋館)と、100本を超える見事な黒松が池を囲む日本庭園「松濤園(しょうとうえん)」が一体となった唯一無二の空間です。大名文化の粋を集めた国宝・重要文化財級の美術品を展示する立花家史料館も併設されており、柳川の歴史的深みを肌で体感できます。