男の子の短髪ツーブロックで最も頻発するトラブルが、サイドの毛が横にツンツンと突き出して横に広がる現象です。現場の理美容師への取材によると、この失敗が生じる背景には子供特有の毛髪特性と頭部骨格の3大要因が存在します。
第一の要因は、側頭部の「ハチ張り(頭のハチ部分が横に突き出ている骨格)」です。日本人の男児は欧米人に比べて頭骨のハチが張っている割合が約75%以上に達します。ハチのすぐ上までバリカンを高く入れすぎると、骨の出っ張りに乗っかる形でトップの髪が外側へ跳ね返され、いわゆる「ヘルメット型」や「カッパ状態」を引き起こします。
第二に、子供特有の「毛根の立ち上がり角度」と「毛先の軽さ」が挙げられます。大人の毛髪は油分と太さによって自然な重みで下に落ちますが、10歳未満の子供は油分が少なく毛束が直立しやすい性質を持ちます。この状態でトップを短く切り揃えすぎたり、毛量をすきバサミで減らしすぎたりすると、重力が効かずに髪が真横へ浮き上がってしまいます。
そして第三の原因が、「被せる髪の長さ設定ミス」です。刈り上げたブロックの境界線に対して、上から重なる髪の長さが最低でも3cm〜4cm以上残っていないと、刈り上げ部分を抑え込むことができません。短めを追求するあまり全体を均一に短くカットしてしまうことが、最大の失敗ルートです。