1993年の落選に伴う政界引退後、浜田氏が講談社から上梓した『日本をダメにした九人の政治家』は、発行部数150万部を超える特大のベストセラーとなりました。小沢一郎氏や宮澤喜一氏ら実力者を名指しで痛烈に批判したこの本は、政治不信に陥っていた国民の心を鷲掴みにします。
その勢いのまま進出したテレビ界で、彼を国民的タレントへと押し上げたのがテレビ朝日系『ビートたけしのTVタックル』でした。司会のビートたけし氏が絶妙な合いの手を入れ、大島渚氏や野村沙知代氏とスタジオで怒鳴り合いを演じる姿は、政治番組の枠を超えた一級のエンターテインメントとして視聴率20%超を連発。机を激しく叩いて激怒した直後、ふいに無邪気な笑顔を見せて頭を下げるその緩急は、緻密に計算された「大衆の掌の上で転がる技術」でもありました。
最晩年の2010年には、当時黎明期だったTwitter(現X)を即座に取り入れ、わずか数ヶ月で数十万人のフォロワーを獲得。「お前ら、元気か!」と若者にフランクに語りかける姿は、インターネット世代の若者層にも「憎めない破天荒な老人」として受け入れられ、メディアの変遷に適応し続けた天性のパフォーマーでした。