物語の序盤、炭治郎が初めて刀を抜いた際、刀身は深い「漆黒」へと染まりました。その場にいた育手の鱗滝左近次や鋼鐵塚蛍を驚かせ、作中では「黒刀の適性者は出世できない」「詳細が分かっていない」と不吉な扱いを受けていました。
しかし、物語が進むにつれて明らかになった真相は、不吉どころか鬼の始祖・鬼舞辻無惨が最も恐れる「始まりの呼吸(日の呼吸)」の使い手の証であったという事実です。
かつて戦国時代に無惨をあと一歩まで追い詰めた伝説の剣士・継国縁壱。すべての呼吸の源流である日の呼吸を使う彼の刀こそが、まさに始まりの呼吸の漆黒の刀でした。
では、なぜ黒刀の情報が後世に伝わっていなかったのでしょうか。その理由は、鬼舞辻無惨と上弦の壱・黒死牟が、日の呼吸の継承者を歴史から完全に抹殺すべく、何百年にもわたり黒刀の剣士を優先的に標的にして虐殺してきたからです。日の呼吸を知る者が途絶えた結果、「黒刀を持つ者は大成しない(柱になる前に殺される)」という歪んだジンクスだけが鬼殺隊の中に残ってしまったのです。