なぜ池江選手の周辺では、決定的な事実がないにもかかわらず熱愛の噂が絶えないのでしょうか。そこにはトップアスリート特有のメディア構造とネット社会の盲点が存在します。
第一に、「国民的ヒロインへの関心の高さ」がクリックベイト(釣り記事)を生みやすい構造です。白血病からの奇跡的な復活を遂げたストーリー性ゆえに、彼女の一挙手一投足がPV(ページビュー)を集めるキラーコンテンツとなっています。そのため、SNS上の些細なやり取りや集合写真の切り抜きが、瞬く間に「熱愛疑惑」へと針小棒大に仕立て上げられてしまうのです。
第二に、異性の競技仲間との「距離の近さ」に対する一般的な誤解です。競泳日本代表はジュニア期から過酷な合宿を共に過ごし、家族以上の絆で結ばれた強固なコミュニティを形成しています。部外者から見れば親密なカップルに見えるスキンシップやフランクな会話も、当人たちにとっては「苦楽を共にした戦友」としての自然な振る舞いに過ぎません。