「最新モデルと書かれていたのに、いざ『原神』を起動したら紙芝居状態になった」「15分プレイしただけで本体がカイロのように熱くなり、動作がガクガクに落ち込む」。SNSや知恵袋、ガジェットコミュニティでは、このような購入後の悲鳴が日常茶飯事のように飛び交っています。なぜ、これほどまでに選択を誤るユーザーが多いのでしょうか。
編集部が投書やレビューの実態を精査したところ、失敗する理由は大きく3点に集約されます。
第1の罠は、格安タブレット市場に蔓延する「ゲームもサクサク動く」という誇大広告です。動画鑑賞やブラウジング用として設計されたエントリー向けプロセッサ(Helio G99やUnisoc T616/T606など)を搭載した2万円台の端末が、あたかも3Dゲーム用途に向いているかのようにマーケティングされています。これらのSoCは2Dパズルゲームや軽量タイトルには十分ですが、ミリ秒単位の描画処理が求められる現代の3Dオープンワールドゲームを動かすパワーは最初から持ち合わせていません。
第2の罠は、カタログスペックの「最大クロック」や「公称リフレッシュレート」に目を奪われ、「サーマルスロットリング」の存在を見落としている点です。タブレットはスマートフォンに比べて筐体面積が広いため一見冷えそうに思えますが、専用の放熱機構(大型ベイパーチャンバーやグラファイトシート、冷却ファン)が組み込まれていない一般的なタブレットは、内部に熱が急速に蓄積します。起動直後の1〜2分間は快適に動作しても、プロセッサが過熱を防ぐために強制的にクロックを下げるため、数分後にはフレームレートが半分以下に急落するのです。
第3の盲点は、本体サイズとアスペクト比(画面比率)のミスマッチです。11インチ以上の大画面モデルを手持ちでFPSやアクションゲームに流用しようとすると、本体重量が500g前後に達し、わずか10分で手首に激しい疲労が走ります。さらに、画面の端から端まで親指が届かず、UIの配置によっては仮想パッドの操作すらままならなくなるという、人間工学的な破綻が待ち受けています。