新婚生活が始まっても、世間からの激しい風当たりは止みませんでした。綾菜さんが夫のために作った料理の写真をブログにアップすると、「油物ばかりで夫の健康を考えていない」「早死にさせる気か」といった理不尽な批判が殺到。自宅ポストに嫌がらせの手紙や自転車を投げ込まれるなど、精神的・物理的な被害に直面する過酷な日々が続きました。
その逆風の中で決定的な転機となったのが、加藤茶さんが見舞われた深刻な体調不良でした。2006年に経験した大動脈解離の後遺症やパーキンソン症候群による手足の震え、さらには脱水症状による緊急搬送など、夫の生命の危機を間近で目にした綾菜さんは、感情的な反論を一切止め、「自分がプロとして夫の健康を守り抜く」という強固な決意を固めます。
綾菜さんはまず、食生活の全面的な改革に着手。加藤茶さんの高血圧と血管への負担を軽減するため、1日あたりの塩分摂取量を6g未満に抑え込む「減塩料理」の研究に没頭しました。出汁の旨味や柑橘類の酸味、スパイスを巧みに組み合わせることで、「薄味で物足りない」という減塩食の常識を覆すレシピを独自に考案。さらに、専門的なケアを体系的に学ぶため、多忙な合間を縫って多数の国家資格・民間資格の勉強に励み、次々と合格を果たしました。