個人投資家として大成功を収め、保有する優待銘柄数は1000を超え、株式資産は7億円以上に達すると公表されている桐谷さん。世間からは「キャッシュで高級タワーマンションを買えばいいのに」という声が絶えません。しかし、桐谷さんが持ち家を持たず賃貸に身を置き続けるのには、極めて合理的かつ現実的な理由が存在します。
本人が自身のX(旧Twitter)で明かしたところによると、フォロワーから「もっと広い家に引っ越したら?」と提案された際、「1人暮らしとしてはかなり広い方です」「株を売ってまで家を買う気はない」という旨を言及しています。元プロ棋士七段として研ぎ澄まされた計算力を持つ桐谷さんにとって、不動産という固定資産に数億円のキャッシュを投じることは、優待利回りや配当収入を生み出す運用元本を減らす行為に他なりません。
さらに見逃せないのが、日本の賃貸住宅市場における「高齢単身者の審査の壁」です。桐谷さんは過去の引っ越し活動において、賃貸契約の入居審査で複数回落ちた経験をメディアで赤裸々に告白しています。どれほど巨額の金融資産を保有していようと、会社勤務のような「毎月の安定した給与所得」がない個人投資家や、70代を超える単身高齢者に対して、保証会社や家主は孤独死や家賃滞納リスクを過剰に警戒する傾向があります。資産総額ではなく「属性」で機械的にはじかれてしまう日本の硬直した不動産審査の現実を、桐谷さん自身が身をもって浮き彫りにしました。