礼拝場所の広がりは、宗教施設の新設だけに留まらない。東南アジアや中東からの観光客誘致に力を注ぐインバウンド観光産業が、商業施設や交通機関の意識を大きく変えた。羽田や成田、関西国際空港はもちろん、主要新幹線駅や大型アウトレットモール、テーマパークにも清潔なプレイヤールームが次々と整備されている。
この動きを後押しするのがハラール認証産業の成熟と、官民一体となったハラールツーリズム推進プロジェクトの存在だ。食の禁忌に応えるだけでなく、「安心して祈りを捧げられる旅程」そのものを観光価値として位置づける取り組みが全国の自治体に波及。単なるおもてなしを超え、持続可能な国際観光都市としての必須条件として捉え直されている。