消波ブロックに潜む危険と仕組み|落ちたら脱出不能とされる真相を解剖

消波ブロックに潜む危険と仕組み|落ちたら脱出不能とされる真相を解剖

消波ブロックに潜む危険と仕組み|落ちたら脱出不能とされる真相を解剖の詳細解説をご紹介します。役立つ情報がチェックできます。

消波ブロックは、設置される現場の波の高さや水深、潮流の速さに応じて緻密に設計されています。1個あたりの消波ブロックの重さや製造にかかる消波ブロックの価格、構造ごとの特徴と現場での危険度を比較検証します。

ブロックの分類・形状重量規格・詳細データ1個あたりの推定コスト相場編集部の見解・危険度評価四脚型(テトラポッド等)
最も普及している標準的形状0.5t 〜 80t超
(主力を占めるのは10t〜32t級)
空隙率:約50%約15万 〜 80万円以上
(型枠リース・現場打設生コン費含む)【危険度:極めて高い】
脚の間にすり鉢状の深い空間が生じやすく、転落時の脱出難易度は最悪レベル。多脚・六脚型(ジュゴン・ラクナ等)
安定性と噛み合わせを重視2t 〜 50t級
重心が低く高波に強い設計
空隙率:約52〜55%約20万 〜 70万円前後
(施工規模や生コン調達条件で変動)【危険度:極めて高い】
複雑に噛み合うため隙間が入り組んでおり、挟まった場合の救助活動が著しく難航。中空・箱型ブロック
内部に空洞を持ち環境に配慮4t 〜 30t級
海水の出入りがスムーズ
空隙率:約55〜60%約25万 〜 90万円以上
(特殊型枠および鉄筋加工費を含む)【危険度:高い】
中空部分に引き込まれると水流から逃れられず、潜水具なしでの捜索が困難。平型・階段状被覆ブロック
堤防の法面保護に使用1t 〜 10t級
規則正しく敷設されるタイプ
空隙率:約15〜30%約8万 〜 30万円前後
(プレキャスト製品の敷設単価)【危険度:中〜高】
海藻が付着すると極端に滑りやすく、そのまま海中へ滑落するリスクが頻発。

意外と知られていませんが、これら大型のブロックは工場で作ってトラックで運んでくるわけではありません。数十トンに達する構造物を公道で輸送することは重量制限上不可能なため、海岸近くの作業基地に専用の鋼製型枠を組み、現場で生コンクリートを流し込んで固めて製造されます。1個あたりの価格は生コン代や型枠リース料を含めて数十万円規模ですが、設置工事では大型クレーン船や重機チャーター費が加わるため、護岸工事全体の事業費は数千万円から数十億円規模の国家インフラ投資となります。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。