晩年を迎えた彼女が最も心血を注いだのが、自身の血脈と教えを後世に残すための取り組みだった。生涯で子供に恵まれなかった彼女は、妹の娘である細木かおり氏を養子として迎え入れ、正式な後継者として指名した。
これは単なる財産の相続にとどまらない。自身の思想や先祖供養の哲学、そして事業基盤である有限会社オフィス六星の経営を継承させるための決断だった。かおり氏は細木数子氏の厳しい指導のもとで学び、彼女の「家族」としての絆と「師匠」としての教えを一身に受け止めることとなった。形に囚われない新しい家族のあり方が、ここに確立されたのである。