圧倒的な収容力を誇った巨躯が退陣を余儀なくされた最大の理由は、新幹線に求められる「最高速度の壁」と車両の「老朽化」である。東北新幹線が最高時速320kmへと大幅な高速化を果たすなか、全高が高く空気抵抗の大きな2階建て構造は、高速化の大きな足かせとなった。
E4系新幹線電車(Max)の最高速度は時速240kmに留まる。最高速度が異なる車両が同じ線路に混在すると、線路全体のダイヤ調整が著しく困難になるのだ。後続の俊足列車が詰まってしまう。スピード向上という時代の要請に対し、巨躯そのものが構造的限界を迎えていたのである。