2026年現在、制度導入から約25年が経過した。かつて省庁の出先機関や国立の施設であった組織が次々と切り離され、効率化を図ってきた成果はゼロではない。しかし、現場で働く研究者や医療従事者の疲弊は限界に達している。個別の組織がバラバラに経営努力を強いられた結果、縦割りの弊害が残ったままコスト削減ばかりが優先されてきた経緯がある。
今年度から本格化した統合・再編劇は、その限界を象徴している。医療・感染症対策の司令塔として始動した日本版CDCの創設をはじめ、重複する研究領域を持つ複数の法人が統合へと動いた。狙いは重複投資の排除だ。だが、組織の肥大化と意思決定の遅れを心配する声も根強い。統廃合が単なる「看板の掛け替え」に終わるリスクは否定できない。