やがて彼は、かつて争った地球連邦の腐敗に絶望し、ネオ・ジオンの総帥として再び歴史の表舞台に姿を現す。劇場作品『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で描かれた彼の決断は、あまりにも過激で、そして孤独だった。
地球に小惑星アクシズを落下させ、強制的に人類の進化を促そうとした試み。それは一見すると狂気の殺戮行為に見える。だが、その真意には地球の環境破壊に対する警告と、自らの手で人類の歴史を終わらせようとする退廃的な悲愴感が漂っていた。アニメーション制作会社のサンライズが誇る緻密な作画と緊迫した演出は、人類の未来をかけた激闘を見事に描き切った。仮面を外した彼の瞳に映っていたのは、勝利の栄光ではなく、満たされることのない喪失感に他ならない。