かつて精進湖畔のランドマークとして親しまれた精進マウントホテルの現在は、すでに宿泊施設としての営業を終え、往時の建物は解体され更地や基礎の一部が残るのみとなっています。現地を訪れると、建物の威容は姿を消し、目の前に広がる湖面と富士の山並みがただ静かに佇んでいます。
かつては「廃墟として放置されているのではないか」と懸念する声もありましたが、富士箱根伊豆国立公園の特別地域や風致地区に指定されている富士河口湖町精進エリアでは、自然景観の保全と安全管理の観点から行政および地権者による適正な処置が進められました。長期にわたる精進マウントホテルの営業状況の休止から完全な終止符へと至る過程において、周辺環境の安全確保が優先された結果といえます。
現在、精進湖宿泊施設跡地の周囲にはロープや看板が設置され、無断立ち入りは厳格に制限されています。湖畔を周回する県道から見上げても、かつて賑わったホテルの喧騒を想起させる痕跡はわずかであり、自然の静寂が本来の姿を取り戻しつつあります。