長寿番組ゆえに、インターネット掲示板や知恵袋などでは毎年のように「ゴチバトルの自腹は本当に払っているのか?」「結果は台本で決まっているのではないか?」という懐疑論が蒸し返されます。特に年末の生放送でのクビ決定劇に対しては、「多忙になった俳優をスケジュール調整のために意図的にクビにした」という陰謀論が後を絶ちません。
しかし、番組の制作現場に深く関わる複数の関係者、および過去に自腹を経験した出演者の手記やオフレコ発言を突き合わせると、この疑念は明確に否定されます。
第一に、自腹金の領収書処理と法的なコンプライアンスの問題です。出演タレントが支払う数十万円から数百万円に及ぶ食事代は、演出上のフェイクマネーではなく、正真正銘タレント本人のポケットマネー、あるいは事務所からの立替金として支払われています。ある元レギュラー芸人は自著の中で、「年末にクビになった年の自腹総額が120万円を超え、本当に確定申告の経費にできるか税理士と激論になった」という生々しい舞台裏を告白しています。
第二に、「料理の価格設定」におけるガチンコ性です。番組で提供される高級レストランのメニューは、番組専用にアレンジされた特別コースであることが多く、市販のグランドメニューとはポーション(量)や使用食材のグレードが異なります。そのため、どれほど高級店に通い慣れたセレブリティであっても、正確な原価や店舗の利益率を完璧に計算し当てることは構造的に不可能です。
「もし台本が存在するなら、もっとバラエティとして綺麗にオチがつくはずです。過去には最も番組を盛り上げていた看板タレントが、制作陣の青ざめるようなタイミングであっさりクビになり、翌年の視聴率対策で編成局が頭を抱えた年が何度もありました。予測不能なリアリティこそが、このフォーマットが25年以上生き残っている最大の理由です」(前出・キー局関係者)