エイを調理する上で、最大の関門であり絶対の前提となるのが「毒針の無力化」だ。特に沿岸部に多く棲息するアカエイの尾には、鋸歯状の鋭い毒針が存在する。刺されれば激痛とともに組織が壊死することもあり、決して油断は許されない。人気テレビ番組『ザ!鉄腕!DASH』の海岸ロケなどでも危険生物として度々紹介される通り、現場での取り扱いには細心の注意が必要だ。
毒の処理を安全に行うコツは、水揚げ直後にエイの体を大型のトングや厚手のタオルでしっかり固定することにある。絶対に素手で尾の近くに触れてはならない。固定した状態で、長柄のニッパーや剪定バサミを使い、毒針の根元から確実に切断する。あるいは、尾そのものを根本付近から切り落としてしまうのが最も安全な方法だ。この段階で毒針を完全に除去・廃棄して初めて、安全な魚類調理のスタートラインに立つことができる。