お店の顔として全国にその名を知らしめているのが、愛らしい表情で佇む「たぬきケーキ」だ。昭和の時代に一世を風靡したこの立体ケーキは、手間の多さと高度な技術を要することから全国的にも作り手が激減してしまった希少種である。
絞り出されたバタークリームの滑らかな曲線、艶やかにコーティングされたチョコレートの質感、そして一つひとつ異なる手書きの表情。すべてに命が吹き込まれている。生クリームとは一味違う濃厚でコクのあるバタークリームが、スポンジ生地の軽やかな口溶けと重なり合う瞬間はまさに至福。ノスタルジーを超えた本格派の味わいに、誰もが思わず笑みをこぼしてしまう。