長年の下積みを経て、女優としての才能を一気に開花させたのが、1990年の大作SF映画『トータル・リコール』だ。トライスター・ピクチャーズ配給の本作で、彼女は主演のアーノルド・シュワルツェネッガーの「優しき妻」でありながら、突如冷酷な刺客へと変貌する金髪の美女ローリを演じた。
この作品を監督した鬼才ポール・バーホーベンは、彼女の中に眠る狂気と美しさを瞬時に見抜いていた。激しい肉弾戦のアクションシーンにおいて、彼女は過酷なトレーニングを重ねて挑み、シュワルツェネッガーに牙を剥く悪女役を見事に体現。主人公を翻弄する圧倒的な肉体美と冷徹な目つきは、一躍観客の目を惹きつけた。「あの美しい女優は誰だ」と映画界が大揺れした瞬間だった。