この歴史的空間の圧倒的なリアリティは、映像の世界をも惹きつけてやまない。NHKのスペシャルドラマ『坂の上の雲』や連続テレビ小説『花子とアン』など、近代を舞台にした重厚な作品の撮影現場として重宝されてきた。
世界中で配信され話題を呼んだNetflix『正体』のロケ地としても脚光を浴びた。現場スタッフの証言によれば、現存する本物の法廷空間や重厚な廊下は、セットでは再現できない独特の空気感と緊張感を醸し出すという。俳優陣がこの廊下を歩く足音ひとつにしても、壁に木霊する響きが芝居の質を一段引き上げる。作品のファンがカメラを手に巡るロケ地巡りの波は絶えず、スクリーン越しに見た熱気が今も館内に満ちている。