幻の戦闘機「震電」の真実!異形の翼とジェット化構想の謎に迫る

幻の戦闘機「震電」の真実!異形の翼とジェット化構想の謎に迫る

幻の戦闘機「震電」の真実!異形の翼とジェット化構想の謎に迫るの重要ポイントをお届けします。専門的な知識がチェックできます。

震電が目指した性能スペックは、当時のレシプロ戦闘機の常識を根底から覆す異次元の領域に達していました。

心臓部には、三菱重工が開発した排気量約42リットルの空冷星型18気筒「ハ43型42款」エンジン(約2,130馬力)を胴体中央に搭載。胴体を貫通する延長軸を介して、後方の6翅プロペラを駆動する構造でした。計画上の最高速度は高度8,700mにおいて時速750km(405ノット)を掲げ、当時の零式艦上戦闘機(約560km/h)を200km/h近く上回る俊足を誇っていました。

特筆すべきはその圧倒的な破壊力です。機首には「五式三十粍(30mm)固定機銃」を4門集中配備し、弾薬数は1門あたり60発。一撃離脱戦法により、頑強なB-29の装甲を瞬時に切り裂く圧倒的な火力を詰め込んでいました。

1945年8月3日、福岡県の席田(むしろだ)飛行場(現・福岡空港)において、鶴野技師自らの操縦により初飛行に成功。通算3回、合計約45分間のテストフライトを実施し、小手調べの飛行ながら独特の安定性と飛行能力を証明しました。しかし、2度目の本格的試験飛行を待たずして、8月15日の終戦を迎えました。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。