「今日からあなたはアリスよ」――その通達は、あまりにも唐突だった。
所属事務所である株式会社フォスタープラスの社長による鶴の一声で、芸名は「広瀬晶」から突如として「広瀬アリス」へと変更された。ティーン向けファッション誌『Seventeen』の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン」への応募を控えたタイミングでの出来事だ。
事務所側が彼女のエキゾチックな目元や日本人離れした華やかなビジュアルを見抜き、「アリスのほうが絶対に売れる」と直感的に判断したことが改名の最大の理由だと言われている。本人にとっては青天の霹靂であり、改名を告げられた当時は「少女漫画の主人公のような名前に戸惑いを隠せなかった」と後にメディアで回顧している。
しかし、この改名が彼女の運命を大きく好転させたことは間違いない。『Seventeen』の専属モデルとして瞬く間にトップに上り詰め、キャッチーで一度聞いたら忘れない名前は、お茶の間に強烈なインパクトを残すこととなった。