観光客やライトファンの間でしばしば混同されるのが、旧「なんば花月」と現在の「なんばグランド花月(NGK)」の名称の違いです。
もともと吉本興業の主要拠点だった旧「なんば花月」は、千日前交差点近く(現在の商業ビル周辺)に位置し、1963年の開館から昭和の漫才ブームを支え続けた伝説的な劇場でした。しかし、施設の老朽化や観客動員の拡大に伴い、1987年に最新鋭の設備を備えた旗艦劇場として建設されたのが現在の「なんばグランド花月」です。旧なんば花月は1988年に惜しまれつつ閉館し、その機能と魂がすべて現在のNGKへと継承されました。
単なる演芸場から「笑いの殿堂」としての複合商業施設へと進化したなんばグランド花月は、2012年の吉本興業創業100周年に合わせた大改修などを経て、劇場の音響・照明・シートの居住性を大幅に近代化させました。昭和の雑多で熱気に満ちた寄席小屋の風情を残しつつも、現代のファミリー層や国内外の観光客が安心して長時間の笑いに没入できるエンターテインメント空間へと洗練を遂げています。