無敵のチート能力と謳われるホルホルの実ですが、作中の戦闘描写を精緻に検証すると、明確な限界と弱点が存在します。ネット上でしばしば見られる「触れるだけで誰でも即死させられる」「どんな傷も即座に完治する」といった言説は、明らかな誤解です。
第一の弱点は、「物理的な直接穿刺(注射)が必要不可欠である」という制約です。ホルホルの実は、オペオペの実のように一定空間内を自在に支配したり、遠隔から光線を照射したりする能力ではありません。人差し指と中指の爪を針へと変化させ、相手の皮膚を貫いて血管や肉体組織へ直接ホルモンを送り込まなければ発動しません。
そのため、圧倒的な見聞色の覇気で攻撃を先読みする相手や、武装色の覇気で全身を強固に硬化させている強敵に対しては、そもそも注射針を刺すことすら叶いません。高水準の覇気使い同士の戦いにおいては、針を突き刺すまでのアプローチが極めて困難になります。
第二の盲点は、「対象者の生命力が尽きている場合は効果を発揮しない」という点です。治癒ホルモンはあくまで対象者が本来持っている生命力を前借りして異常活性化させる劇薬であるため、すでに息絶えた者や、生きる気力を完全に喪失した人間には一切通用しません。死者を蘇生させることはできず、魂そのものを呼び戻すようなオカルト的な奇跡は起こせないのです。