顔の赤みが引かない原因とは?毛細血管拡張症の最新治療と保険適用の真実

顔の赤みが引かない原因とは?毛細血管拡張症の最新治療と保険適用の真実

顔の赤みが引かない原因とは?毛細血管拡張症の最新治療と保険適用の真実とはどのようなものなのか? 専門的な分析を整理してお届けします。

「赤ら顔」を訴えてクリニックを訪れる患者の中で、毛細血管拡張症と並んで極めて頻度が高く、かつ見分けがつきにくい疾患が「酒さ(しゅさ)」および「酒さ様皮膚炎」です。これらを混同して誤った処置を続けると、赤みを急激に悪化させる危険があります。

酒さは、中年以降の顔面(特に頬、鼻、額、顎)に対称性に生じる慢性炎症性疾患です。毛細血管の拡張だけでなく、ほてり感、ニキビに似たブツブツ(丘疹・膿疱)、進行すると鼻瘤(びりゅう)と呼ばれる組織の増殖を伴います。日本皮膚科学会の見解でも、酒さの病態には自然免疫の異常や毛包蠕形虫(デモデックス・顔ダニ)の増殖、血管運動神経の機能不全が関与していると報告されています。

さらに深刻なのが「酒さ様皮膚炎」です。これは湿疹や肌荒れに対してステロイド外用薬を自己判断で顔面に数カ月〜数年単位で漫然と塗り続けた結果、皮膚が薄くなり、毛細血管が著しく拡張して火照りや激しいリバウンド症状を引き起こす医原性の疾患です。「以前もらった湿疹の薬を塗ると一時的に赤みが引くから」とステロイドを常用しているケースでは、皮膚科専門医による厳密な漸減・中止指導と、非ステロイド性抗炎症薬への切り替えが不可欠になります。

治療のファーストステップは、自身の赤みが「純粋な血管壁の物理的拡張」なのか、「酒さのような慢性炎症を伴うもの」なのか、あるいは「ステロイド離脱を要する病態」なのかを専門医のダーモスコピー(拡大鏡)検査などで正確に診断してもらうことです。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。