宇宙の距離を測る単位は「光年」だけではありません。天文学の現場では、観測対象や縮尺に合わせて複数の単位が厳密に使い分けられています。
1. 天文単位(AU:Astronomical Unit)
地球から太陽までの平均距離(約1億4960万キロメートル)を「1 AU」と定めたものです。主に太陽系内の惑星軌道や小惑星の距離を表す際に重宝されます。1光年は約6万3241 AUに相当します。
2. パーセク(pc:Parsec)
地球の公転軌道半径を見込む年周視差が「1秒角(3600分の1度)」となる距離を「1パーセク」と定義しています。1パーセクは約3.26光年(約30.8兆キロメートル)です。プロの天文学論文や学術研究では、三角測量の幾何学的手法と直接結びついているパーセクが標準単位として広く使われています。
一般向けの報道や科学番組では直感的にわかりやすい「光年」が多用され、学術的な厳密さが求められる場では「パーセク」が選ばれる傾向があります。