計算上の数値は直線距離に基づきますが、実際の地表面には山脈、砂漠、大洋、そして国境が存在します。生身の人間が地球を一周する過酷さは、数々の公式記録や手記が鮮烈に物語っています。
タレントの間寛平氏が2008年12月から2011年1月にかけて成し遂げた「アースマラソン」では、マラソンによる陸路走破(20,055km)とヨットによる海洋航海(21,000km)を組み合わせ、合計41,055kmを766日間で踏破しました。当時の公式ドキュメンタリーや自著の手記において、間氏は次のように振り返っています。
「地図の上では一本の線に見えても、現場では1日数回襲ってくるスコール、摂氏40度を超える熱波、終わりの見えない砂漠の向かい風が立ちはだかり、前進すること自体が生命の危機と隣り合わせだった」
また、ギネス世界記録に認定されている単独無寄港世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」のトップセーラーたちは、南極大陸を取り巻く暴風圏「吠える40度」「狂う50度」の荒海を突破し、約70〜80日間で約45,000km以上の航路を走破します。ネット上の旅行コミュニティや冒険者の実証データが示す通り、現実の地球一周は直線距離4万kmに対して、迂回や気象回避によって実走行距離が1.2倍〜1.5倍に膨らむのが現場の真実です。