ゴディバのチョコがワンコインで買えるという噂は、決して都市伝説でも偽物の話でもありません。結論から言えば、公式ラインナップおよび正規ライセンス商品として「500円前後」のアイテムが明確に流通しています。
なぜ格式高いブランドが、あえてワンコインという低価格帯に参入しているのでしょうか。その背景には、ゴディバがグローバルおよび日本市場で推進してきた「アクセシブル・ラグジュアリー(手の届く高級感)」への戦略転換があります。かつてのように「年に一度の記念日や特別な贈答品」だけに依存するビジネスモデルから脱却し、日常のちょっとしたお礼や自己消費にブランドを溶け込ませる方針へと舵を切ったのです。
具体的に500円前後を実現している仕組みは主に3つ存在します。第1に、直営店や公式通販で展開される「ミニサイズ化」です。薄型スクエア型の定番「カレ アソート」の少量パッケージや、個包装の焼き菓子「ラングドシャクッキー」の少量セットなど、品質はそのままに入数を絞ることで価格を抑えています。
第2に、コンビニやスーパー向けの専用流通ラインです。「マスターピース」や「ナポリタン」といった個包装シリーズを、手軽なパウチ形態(300円〜500円台)で販売し、流通コストを最適化しています。そして第3に、コストコや大型店で流通する大容量パックを小分けにし、自作のラッピングを施して「1人あたりワンコイン未満のばらまき用」として賢く活用する生活者の知恵が定着した点にあります。