調剤薬局の窓口やSNS上の投稿を検証すると、「引き出しから出てきた5年前の湿布を腰に貼ったら、翌朝真っ赤に腫れ上がった」「痒くて剥がしたら皮膚ごと持っていかれた」といったトラブル体験談が散見されます。
日本赤十字社や大学病院などの医療安全対策委員会に報告される事例でも、家庭内で長期間放置されていた湿布の誤用が後を絶ちません。調剤併設型ドラッグストアに勤務する管理薬剤師は次のように現場の実態を語ります。
「高齢者世帯を中心に、整形外科で処方された湿布が数十袋単位で余り、押し入れに何年も保管されている光景を頻繁に見かけます。患者様は『捨てるのはもったいない』とおっしゃいますが、変質した湿布による皮膚炎で皮膚科へ通院することになれば、かえって余計な医療費と肉体的苦痛を背負うことになります」
ネット上の質問コミュニティでは「変色していなければ大丈夫」という誤ったアドバイスが見受けられますが、肉眼で判別できないレベルで化学結合が崩れているケースも多く、素人判断は極めて危険です。