展示施設としての最大の見どころは、屋内・屋外に展開される本格的な車両展示と併設された鉄道資料館です。単に車両を置いてあるだけでなく、息づかいを感じられる保存状態が維持されています。
館内中央の「SLステーション広場」に展示されている「D51 320号機」は、かつて旧追分機関区に所属し、北海道の厳しい気候下で貨物輸送を支え続けた歴史的名機です。細部まで磨き上げられた漆黒のボディーは圧巻のひと言。例年4月中旬から10月下旬にかけての指定された運行日(毎月第2・第4日曜日などの特定イベント日)には、専用の牽引車によって屋外のレールへと引き出される「SL屋外公開・汽笛吹鳴イベント」が開催され、迫力ある蒸気と汽笛の音色が訪れる人々を魅了します。
屋外の特設線路に静態展示されている「キハ183系(キハ183-214)」は、北海道の鉄道史を彩った国鉄特急色の先頭車両です。クラウドファンディングによって全国の鉄道ファンからの寄付で移設・保存が実現した経緯を持ち、往年の雄姿を今に伝えています。春から秋の公開シーズンには車内見学が可能な日も設けられ、当時の国鉄型シートに座りながら昭和・平成の旅情に浸ることができます。
また、併設の「鉄道資料館」には、旧追分町時代から保管されてきた貴重なヘッドマーク、行き先サボ、歴代の制服、精密なHOゲージジオラマなどが整然と展示されています。追分駅が機関区・保線区として担ってきた日本のエネルギー輸送の歴史を深く学べる空間となっています。