創価学会に所属している芸能人を論じる際、最初に行うべきは「本人が公式に公表しているか否か」の厳格な区分です。学会内部には文化・芸術に携わる信徒で構成される「芸術部」(1969年結成)という専門組織が存在し、公表しているタレントの多くはこの芸術部に籍を置いています。
芸術部の主要メンバーや幹部として長年知られている代表例には、久本雅美(芸術部副部長・全体統括クラス)、柴田理恵、山本リンダ、岸本加世子などが挙げられます。彼女たちは聖教新聞のインタビューに実名で登場し、自身の信仰体験や池田名誉会長への感謝、御本尊への祈りによってスランプや病を乗り越えたエピソードを詳細に語ってきました。また、公明党の国政選挙や地方選挙の際には、街頭演説の場に駆けつけ応援マイクを握る姿が全国各地で報じられています。
男性タレントやお笑い界では、エレキコミックのやついいちろうやナイツ(塙宣之・土屋伸之)、トレンディエンジェルの斎藤司などが学会員であることを公にしています。ナイツの2人は創価大学落語研究会の出身であり、漫才のネタや自著、メディア取材でも創価大学出身であるルーツを隠すことなく語るオープンな姿勢を貫いてきました。
一方で、2020年代半ばから2026年にかけての大きな地殻変動として、池田大作名誉会長の逝去に伴う組織の世代交代が挙げられます。昭和から平成期にかけて見られたような「著名タレントを広告塔として全面に押し出し、組織の威信を高める」という手法は鳴りを潜め、現在は個々のタレントが個人の信条として静かに信仰を保持するケースが主流となっています。SNS全盛の時代において、過度な布教活動がタレントイメージに及ぼす影響を芸能事務所側が極めて慎重にマネジメントしている実情も現場の取材から浮かび上がっています。