子どものお小遣いから始まった駄菓子が、なぜ今もなお大人たちを惹きつけてやまないのか。SNSやコミュニティサイトに投稿される蒲焼さん太郎のネットの反応・評判を分析すると、熱狂的な声が多数確認できます。
「子どもの頃は1枚をハサミで細かく切って大事に食べていたが、今や60枚入りを箱買い(大人買い)して晩酌のアテにするのが最高」「噛めば噛むほど濃厚な魚介の旨味とタレが出てきて、ハイボールが止まらなくなる」「歯の裏に張り付くのすらご褒美」といった、昔懐かしい体験と現在の嗜好品としての需要が完全に合致しています。
この現象の深層には、消費社会における「ノスタルジー消費」と「小さな経済的万能感」の心理が働いています。かつて10円玉を握りしめて駄菓子屋に通っていた子どもが成長し、数百円から千円程度で60枚入りの大人買いを決行する行為は、単なるまとめ買いを超えた「子どもの頃に叶わなかった夢の回収」という精神的な充足感をもたらします。さらに、昨今の物価高で外食や高級珍味の価格が跳ね上がる中、1枚十数円で確実な満足感が得られる「究極の低リスク・リラクゼーション」として、現代人の家飲みシーンに深く根を下ろしています。