髪をすくとは?切るの違いや失敗・広がる真相と後悔しない頼み方

髪をすくとは?切るの違いや失敗・広がる真相と後悔しない頼み方

髪をすくとは?切るの違いや失敗・広がる真相と後悔しない頼み方について徹底解説いたします。専門家の見解をお届けします。

髪のボリュームに悩む人が「とにかく梳(す)いて頭を小さくしたい」とオーダーした結果、数日後に髪が扇状に膨らみ、かえって頭が大きく見えてしまう――。この現象は、美容相談掲示板やSNS上で最も多く報告される典型的な失敗例です。物理的に毛髪の本数が減っているにもかかわらず、なぜボリュームが増大してしまうのでしょうか。

その背景には、毛髪の力学的な相互作用が存在します。髪の毛は一定の長さと重さ(自重)があることで、下方向へ引っ張られるテンションが働き、自然なまとまりを維持しています。しかし、セニングによって毛根付近や中間から極端に毛量を間引くと、髪全体の重さが失われ、外側を押さえつける力が消滅します。さらに深刻なのが、内側に作られた無数の「短い髪」の存在です。根元付近で切断された短い毛は、断面が太く硬いため、ピンと立ち上がる性質を持ちます。この短い毛が、上から被さる長い毛を内側から押し上げる「リフト効果」を発揮し、結果としてシルエット全体を風船のように膨らませてしまうのです。

とりわけくせ毛髪をすく際には、このリスクが跳ね上がります。くせ毛のうねりには特有の波長(ウェーブの周期)があり、髪同士が重なり合うことで互いのねじれを相殺し、まとまりを保っているケースが少なくありません。そこへ無計画にセニングを入れると、重なりによるホールド力が分断され、一本一本の縮れが自由に主張を始めてしまいます。その結果、中間から短い毛がチリチリと飛び出すアホ毛の大量発生や、パサつきの悪化を招き、収集がつかない状態に陥るのです。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。