ネット上のテンプレートをそのままコピー&ペーストして使用する際、しばしば発生する典型的な誤解や落とし穴が存在します。
第1の誤解は、「時候の挨拶と気候の完全一致へのこだわりすぎ」です。時候の挨拶は本来、天文学的な暦の運行に基づいています。例えば、6月上旬に真夏日を記録したとしても「猛暑の候」を使うのは不自然であり、逆に8月下旬に肌寒い日が続いたとしても、形式上は「残暑の候」や「初秋の候」を用いるのが伝統的な作法です。体感のズレを補正したい場合は、前文の定型句に続く本文の書き出しで「記録的な暑さが続いておりますが」「思いがけず涼しい風が吹いておりますが」と一言添えるのが正しい手法です。
第2の盲点は、「私製はがきと封書でのマナー格差」です。暑中見舞い・残暑見舞いは通常のはがきで問題ありませんが、ビジネス上の重要なお礼状や改まった依頼状を「絵はがき」1枚で済ませるのは軽率と受け取られることがあります。改まった用件や機密性を含む内容は、必ず白無地の便箋と封筒を用い、正式な書式で送るのがマナーの基準です。