彼が魅せるビジュアルの変化を語る上で欠かせないのが、作品ごとに見せる凄まじい役作りのこだわりだ。大ヒット実写映画『キングダム』シリーズで魅せた一人二役(嬴政と漂)の演じ分けでは、王の気品と凄みを兼ね備えた圧倒的な存在感で観客を圧倒した。一方で、NHK大河ドラマ『青天を衝け』では、幕末から明治という激動の時代を駆け抜けた渋沢栄一の生涯を熱演。若き日の猪突猛進な姿から、晩年の重厚感あふれる表情まで見事に演じきり、時代劇の歴史にその名を刻んだ。
彼は役に没頭する際、外見の造形にも一切の妥協を許さない。体重の増減はもちろんのこと、立ち振る舞い、発声、そして髭の生え方に至るまで、そのキャラクターが生きてきた背景を身体全体で表現しようと努める。今回の髭姿もまた、彼が挑む新たな役に命を吹き込むための入念な準備の一環なのだ。